保護包装成功事例・企業インタビュー

■ 豊ファインパックお客様に聞く - ユニキ産業様
![]() ユニキ産業は、1971年に東京都荒川区で創業(現在は埼玉県さいたま市に移転)した、産業用省力化機械を作っている会社です。社名にある「ユニキ」とは「ユニークな機械」の略です。計数包装や計量包装、つまり小さな部材を所定の数だけ数えながら(重さを量りながら)自動包装する、そういう特殊包装機器に強みを持つ会社です。 1983年にカンガルーのおなかの袋に似た包装材(商標登録名「カンガルーバック」)を使って自動計数・計量包装を行う「小型自動包装機KB-250」の製造・販売を始めました。豊ファインパックとは、その頃からの、かれこれ20年以上のつきあいです。
-- 現在、豊ファインパックとは、どのような取引をしているのですか。 豊ファインパックには、ユニキのお客様への包装袋「カンガルーバック」の定期供給をお願いしています。包装機械「KB-250」と包装袋「カンガルーバック」は、機械と消耗品の関係、つまりコピー機とトナーと同等の関係にあります。ユニキは最初に機械を納品し、豊ファインパックは、包装袋(消耗品)を継続的に供給します。共に協力して、お客様満足を高める、パートナー関係です。 -- どのように豊ファインパックに包装袋の供給を依頼するのですか? 豊ファインパックには、「ウチのお客様が、こんなものを包むから、それ用にちょうどいい袋を考えてくれないか」と伝えます。すると、豊ファインパックは最適の材質、形状、フィルムの厚さや寸法などを提案してくれるんです。 カンガルーバックでは、これまでに電子部品以外にも色々なものを袋詰めしました。猛毒のシアン化銀や、おでんの具、水などを袋詰めしたこともあります。くわしくは後述しますが、どの場合も 袋の仕様設計は、豊ファインパックに相談しました。
-- 特殊包装用の袋を提供する会社は、どんな会社であるべきだと考えますか。 大まかには、「自覚」、「高品質」、「継続性」、「後のフォロー」の四点が求められます。 まず「自覚」。包装材メーカーには、「自分が製造している袋は、ユーザー企業様の大切な商品を保護するための袋なのだ」という自覚が不可欠です。 例えば電子部品は、静電気を嫌いますから、静電気の帯電を防止する包装材で包装することで、電子部品を保護する必要があります。包装材のつくりがよくないと、包装された電子部品の品質が悪化します。するとユーザー企業様がよくないのだと判断されてしまいます。袋の見た目が悪かったり、印刷がいい加減であったりしても、中に入っている製品の印象まで悪くなりますから、見た目の美しさも重要です。 また、ユニキの立場からも申しましても、寸法誤差が大きい袋や形状がおかしな袋がお客様に供給されて、袋の精度を理由に機械がトラブルを起こしたりすると、弊社の機械への印象も悪くなります。このような事が起きぬよう、包装材メーカーには、自覚を求めます。 この「自覚」のある会社ならば「高品質」の袋を供給してくれるでしょう。具体的には、1):厚みが均一で丈夫でキレイな袋、2):機械にひっかからないよう、すべりの良い袋、3):印刷などの表面化粧もキレイに仕上がった袋を提供してくれるでしょう。また、ガスパリヤ性能、静電気防止、空気抜きの穴開けなど、用途に応じた高機能フィルムを用いた袋や特殊加工にも対応してくれると期待できます。 そして「継続性」。「自覚」を持って「高品質」の袋を「継続的に」供給していただきたい。最初だけ品質が良くて、その後は品質がバラバラではダメです。高品質を、長く継続していただく必要があります。 「後のフォロー」も必須です。製造の現場では、突然の増産やスポット的な需要はつきものです。特に包装材は、お客様が補充を忘れて、うっかり切らしてしまうこともあります。包装材メーカーには、そういう時も、杓子定規でなく、柔軟に対応してほしいものです。お客様の状況を理解し、できるかぎりの対応をしようという姿勢を求めます。 -- 豊ファインパックは、そうした基準をどのぐらい満たしているでしょうか。
カンガルーバックなどの高品質の袋が必要な時には、豊ファインパックに相談します。こうして20年間以上の取引をしてきました。豊ファインパックは、弊社が求める条件をよく満たしています。
-- 豊ファインパックの良い点、付加価値をさらに詳細に述べるとどうなりますか。 思いつくままに述べると、以下のようになります。
-- 順々にお聞きします。付加価値その1、「難しい要求の袋でも作ってくれる」とは具体的には。 シアン化銀の包装袋の例を使って述べてみます。以前、カンガルーパックで、シアン化銀の包装をしたいというユーザー様がいらっしゃいました。シアン化銀とは、主にメッキに使用されている医薬用外毒物です。ガンがルーバックで自動包装することで、毒物に触れずに安全に包装したいというご依頼でしたが、包装中に袋が破れて内容物が飛び散ったら大変なことになります。ユーザー様からは、「フィルムは厚め」、「化学反応を起こさないよう、空気は通さず、直射日光も遮るように」と指定が来ました。 しかし、我々には、その指定を実現するために、どういう材質の袋をどう加工するべきかが分かりません。さっそく豊ファインパックに相談しました。豊ファインパックからは、適切な材料や寸法・厚さ、加工方法の提案がありました。その提案に沿った袋を使ったところ、シアン化銀の包装は問題なく行えました。豊ファインパックは、危険物の自動包装袋の仕様決めという、むずかしい仕事を、何気なく実行してくれました。
-- 第二のポイント 「どんな材質の袋にするべきか分からないときに相談ができる」 包装袋に関する、お客様の要望は、希望はハッキリしていても仕様の方はぼんやりしている場合がほとんどです。 例えば、あるメーカーの2ミリ角のスイッチを詰める袋を作った時も、錆びたらダメ、湿気も厳禁、空気もダメという指定はあったものの、それを実現するための袋の仕様には言及がありませんでした。それはユニキの方で良いやり方を考えろということです。 こういう時は、豊ファインパックに、袋の設計段階から話に入ってもらい、発注元のメーカーとも直接、対話してもらいます。そして、豊ファインパックに、先方のぼんやりした要望を、細かい仕様にまで現実化してもらいます。このような一種の「コンサルティング」ができる包装材メーカーはそう多くありません。
豊ファインパックは、お客様へのヒアリングを通じ、お客様自身も気づいていなかった「見えないニーズ」を読み取って、それを満たす提案をしてくれます。 お客様から、袋のサイズの指定があった場合でも「その部品を詰めるのなら、そんなに大きな袋でなくても良い。もっと小さい物でも大丈夫ですよ」と指摘してくれます。袋が小さくなればコストダウンにつながるので、こうした指摘は客様から喜ばれます。 その他、お客様から、今回の袋の材質はこれでと指定があっても、豊ファインパックから、「その材質では、静電気を帯電するから良くない、こっちの素材ではどうですか」などと提案があります。これも、よくぞ先に気づいてくれたとお客様に喜ばれます。 このような逆提案、先読み提案を的確にしてくれる会社は、ユニキにとっても頼もしい存在です。
-- 次の付加価値、「細部をきちっと仕上げてくれる」とは。 まずサイズ。例えばカンガルーバックの場合、袋の横幅を規定値に厳密に合わせる必要があります。幅が広すぎると、袋の耳が折れます。幅が小さすぎるとラインを移動する時に蛇行します。 たいていのポリ袋メーカーは、規定サイズよりやや大きめの袋を作ります。大きければたくさん入る、大は小を兼ねるからいいだろうという考えです。でもカンガルーバック用の袋はジャストサイズでないと困ります。厳しい交差ですが、豊ファインパックは、誤差±3ミリの範囲内の袋を納品してくれます。 また、カンガルーバックの場合は、袋と次の袋の間のミシン目にも細かい調整が必要です。基本的には切れやすい方が良いのですが、変なタイミングで引きちぎれると機械が止まってしまう。切れるべき時には切れるが、切れるべきでない時では切れないという、複雑な条件を満たしてくれねばなりません。この点についても、豊ファインパックでは、様々な検証を重ねた末に、ミシン目のベストの幅を定め、0.1ミリ単位での調整と検査を行なってくれます。
-- 豊ファインパックへの今後の期待をお聞かせください。 豊ファインパックには、たとえ高価格でも高品質が必要な案件、激安業者では対応できない案件で今後ともご協力いただければと思います。今後も特殊保護包装材のプロフェッショナル会社として、専門知識と提案力にますます磨きをかけていただき、さらに高品質の袋を継続提供していただければと思います。期待しています。 ※ ユニキ産業のWebサイト ※ 取材日時 2006年12月 |
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